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  とその理由を話す。するとすかさず、
  「来年度のことは別として、早川分会長にはまだ任期がありますから・・・」
  と先田副部長の発言があり、
  「そうだ、そうだ」
  とみんなが賛成する。
  (前回の役員改選期では、候補者について理事全員の無記名投票をしたが、そ
の結果についてはもめにもめた。どんな方法をとっても、どんな結果が出ようとも、
少なからず非難が起きるだろう。だからここにいるメンバーは委員長になってま
で泥をかぶりたくないのかもしれない・・・今回どんな結果が出ようとも、私は来年
度には町内会役員を辞めるのだ、だからそんなに難しく考えることはない)
  早川はここまで考え、ようやく決心がついた。
  「わ、分かりました。それじゃあ力不足かもしれませんがやらせていただきます」
  と早川が答える。
  各メンバーはほっとした顔をする。

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  こうして議長席に座った早川は、
  「それでは今回の役員選考委員会ではどんなやり方で選ぶか?そこから議論
していきましょう。総務部は前回の役員選考要綱がありますか?」
  と早川は総務部書記の大西女史に声をかける。
  「はい」
  と大西女史は返事をし、すでに用意していたらしく、前回の選考委員長の館山
名の「東野中立町内会役員選考要綱」と「役員選考委員会規定」を早川委員長
をはじめとして各メンバーに配布する。後者の「役員選考委員会規程」は、11月
14日の第8回理事会で理事会の承認を得たものかどうか、早川が質問し、もめ
にもめたた代物である。しかし、早川はこの場でその事を蒸し返しても先に進まな
いと判断していた。
  早川委員長は、話の糸口として、
  「まず、前回の無記名投票による選考の良し悪しを検討していきましょう」
  と提案する。
  「そうですね、前回の方法は・・・」
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  町沢委員がおずおずと話し始める。
  この後、ほとんどのメンバーが他のメンバーの反応を計算しつつ、発言し始め
た。
 
  メンバーは遠慮しいしい発言していたが、その問題点については久井理事の
労作「東野町内会理事会に対する提案」(第8話お祭りマンボその6)に要領よく
まとめているので、それを要約して紹介する。
  「2.平成23年度改選時の反省と問題点」
  館山選考委員長の役員選出方法は、概ね当を得ているものであり、これを踏
襲することには吝かではない。但し、次の不都合な点を改正する必要があると考
える。
  @会長選挙は2名の会長候補者から投票で選ぶ事にしたが、会長職を落選し
た方に対する救済策が無い。これらの提案は、会長単独の選挙では無く、会長、
副会長3名の同時選挙とする事である。そして再選挙を行い、トップの投票を得た
方を会長にしてはどうか?
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  A総務部長候補では、本選挙で先田氏がトップとなったが、先田氏の辞退があ
り彼をのぞいて再選挙となり、坂本氏が再選された。(先田氏の辞退の事情は選
挙委員会は承知していなかった模様)
  Bこの様な事態の発生を避けるためには、予備選挙終了後、上位投票者には
事前に、役職に就く意思があるか否か確かめて意思の無い場合は、本選挙での
氏名から除外する事にする。
  と指摘している。まことに明察ではないか。日頃はべらんめえの久井理事だが、
彼の分析と対応策は冷静で敬服に値する。

  さて、本日のメンバーから出た意見を早川なりに取りまとめると、
  過去の選考方法はほとんどが@選考委員会の推薦によるもので、前回のみA
理事同士の選挙によるものである。@の選考委員会による選考は、大方順調に推
移してきたが、時には理事の意向を反映せず、一部の人の思惑や利害で行われ、
町内会活動に弊害が生じた事もあったのは事実であった。
  そのため、前回は役員選考の歴史の中でも異例とも言えるAの理事の選挙に
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第9話 ひょうたん島  その2 ★★






















           

         


























































































































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