つい最近読み終えた本は、近くの本屋
で取り寄せた、高橋源一郎氏の「日本文学
盛衰史」(講談社文庫 2004年6月15日
発行)である。
こんな古い本を、近所の本屋に注文し
てまでして、どうして読む気になったのか?
前話でも触れたが、恥ずかしながら、「老い
による物忘れ」なのだろうか?どう考えても
思い出せない。
作家については、おぼろげながら、うっ
すらと記憶がある。横浜国立大に入学後、
全共闘運動に参加して逮捕。拘留中の東
京拘置所で失語症を患い、そのリハビリと
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して小説執筆を始める。
81年『さようなら、ギャングたち』で群像
新人長編小説賞、88年『優雅で感傷的な
日本野球』で三島賞。02年に「日本文学
盛衰史」で伊藤整文学賞を受賞している。
その稀有な経歴から、時々TV番組のイ
ンタビューなどにも出ていたが、小説家らし
からず、いつもニコニコしており、変わった
小説家との印象しかない。
おじさんは、天邪鬼だから、こんなに有
名な作家の小説を読んでなかった。今回、
何の書評に刺激されてこの本の名前を記
憶し、購入したのか?思い出せない。
だが、いつもの癖で、最終ページの「注
および謝辞」を見る。それによると初出は
「群像」1997年5月号~2000年11月号
とある。今からおよそ20年以上前に完成し
た小説だった。 次号に続く
(2020/05/21)
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