単行本は2001年5月講談社刊行、文
庫本は2004年6月15日第1刷発行、20
19年1月8日第6刷発行とある。ふとその
ページ数を見ると写真のように分厚く660
ページもあった。
最近こんな分厚い小説を読んだ事がな
い。第一登場人物の名前が覚えられない。
だが、気を取り直し、最初の「死んだ男」か
ら読み始める。二葉亭四迷の死について
2ページ半も行変えがない。
その葬式に、石川啄木を除き、坪内逍
遥、夏目漱石、徳富蘇峰、内田魚庵、島村
抱月、泉鏡花、小川未明、徳富蘆花、福田
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英子、森鴎外、田山花袋、正宗白鳥他そう
そうたる明治文壇文士、総勢二百数十名
が登場する、という趣向。
第1章?「死んだ男」から誰もが知って
いる明治文壇文士がずらりと登場し、読者
の購読意欲を否が応でも駆り立てます。
若い読者の興味を引くためか?石川啄
木が援助交際したり、田山花袋がAV監督
だったり、フィクションとノンフィクションが入
り交じり若い読者の頭を混乱させます。ま
た途中では著者本人も病気で登場します。
かつて若い頃に、彼らの名作を無理矢
理読んだ爺が読んでみても、彼らの明治
文壇で功績は記述の通りだし、文士の性
癖の修飾はあくまでも若い読者の興味を引
くための手段だと思います。
お陰様で超久しぶりに、明治時代の作
家と作品名に出会い、楽しい一週間を過ご
す事が出来ました。 (2020/05/21)
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