
今年度の第1話でふれたが、昨今はCD
の新譜も少なく音楽界は低迷している。そ
んな昨年末の事、左の中公新書を見つけ
る。
京都大学博士 岡田暁生著「西洋音楽
史」で、サブタイトルは-「クラシック」の黄
昏-これは面白そうと早速購入する。
ブックカバーの裏には、
「(略)本書は、『クラシック音楽』の歴史と、
その前史である中世、ルネサンス、バロッ
クで何が用意されたのか、そして、『クラシ
ック後』には何がどう変質したのかを大胆
に位置づける試みである。音楽史という大
河を一望のもとに眺めわたす』とある。
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購入後すぐに読み始めるも、第一章か
ら「オルガヌム」「モテット」「ムジカの種類」
「ハルモニア」と意味が分からない単語が
並び、頭が混乱する。
無理くり読み終えるが、分かりやすいの
は、バッハ、ハイドン、モーツアルト、ベート
ーベンが出てくる第四章とシューベルト、シ
ューマン、リスト、ワーグナー、ブラームス
他が登場する第五章までである。
ふと写真右の吉田秀和著「LP300選」
(昭和56年発行 中公文庫)を思い出す。
番茶色した本文をめくってみると、緑のサイ
ンペンを弾いているのは17世紀のコレッリ
やヴィヴァルディのバロック時代以降である。
さて、左の本の奥付を見ると、2018年
5月25日25版とある。こんな難しい本を誰
が買うのか?もしかして買っているのは京
都大学の学生さんなのだろうか?自分の
能力不足を棚に上げてひがんでみるおじさ
んであった。 (2019/01/06)
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