きれいな花の写真

★とどのつまり Ⅱ

■復刻版
忘れえぬ猫たち


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  とどのつまり Ⅱ 作:笹渕忠和本文へジャンプ


49話 吉田兼好とは誰だ?
    

 


  年度当初(第3話)で書いた通り、2度目
に読んだ小川剛生著「徒然草」の解説が分
かりにくいと、最初に読んだ島内裕子校訂・
訳(ちくま学芸文庫)の同本を再度読み直す
事にして、夏までに何とか読み終えた。

  その後、本屋の新書コーナーをながめ
ていたら、「兼好法師 徒然草に記されな
かった真実」(中公文庫 2017年11月
25日初版)を見つけた。作者は解説が解
りにくいと思った小川剛生氏である。

  本の帯「今から五百年前、『吉田兼好』
は捏造された-」を見ると、これはもう買わ
ずにはいられない。タイトルとは裏腹に学

者の本はいちいち証拠を上げていて、とて
も斜め読みできる代物ではない。

  3か月かかって読んだ本の結論は、
 「兼好の一家を掲載する系図は、吉田家
がその歴史を粉飾し、鎌倉時代後期の数
少ない有名人であった兼好を一門に組み
込んだ、捏造である(中略)これは室町中
期の当主にして著名な神道家、(吉田)
倶(1435~1511)の詐計と考えられる。
 『吉田兼好』とは兼倶のペテンそのもの
であり、五百年にわたって徒然草の読者を
欺き続けたのである」
 と断定している。
  
  小川剛生氏は、過去の学者の論文を
緻密に改めて再検討し、現在に残る関係
する古文書を小まめに克明に改めて調べ
上げてこれらの結論に至ったようである
  
  これで教科書の表示が「吉田兼好」か
ら「兼好法師」に変わったのか?おじさん
は確かめていない。 (2017/12/25)
   


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