2017年12月2日に、歌手のはしだの
りひこ氏が亡くなった。一つ年下の72歳で、死因はパーキンソン病だった。
はしだのりひこは67年からザ・フォーク・
クルセーダーズに参加し、そこで歌った「帰
って来たヨッパライ」が大ヒットした。
この年は、おじさんがかろうじて大学を
卒業し、社会に出た年で、いつまでも勝手
がわからず右往左往していた時でした。
「おらは死んじまっただ、おらは死んじま
っただ・・」につながる歌詞がなんとなくその
時の状況にも重なっても見え、心の中で呟
いていた気もする。
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はしだのりひこは、翌68年には自らの
グループ「はしだのりひことシューベルツ」
を結成し、作曲を手掛けた「風」が大ヒット
した。作詞は北山修でした。
「 人は誰もただ一人 旅に出て(中略)
何かをもとめて 振り返っても
そこにはただ風が吹いているだけ
吹いているだけ 吹いているだけ
吹いているだけ・・・ 」
この時の歌詞もまた自分の状況に照ら
して、誠にぴったりと、そう思い込んで一人
で口ずさんでいました。
それから4年後の71年に、はしだのりひことクライマックスは、「花嫁」を大ヒットさせ
NHK紅白歌合戦にも出ました。
どの曲も、フォークとは言え、まことに繊
細な声と心でその時代に揺れる若者達の
心情を見事に表現していました。はしだのりひこさん、ありがとう、安らかにお眠りくださ
い。 (2017/12/25)
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