この後、単行本を取りあえず第１巻か
ら第３巻までを買って読む。
１話およそ１０ページ前後、１巻がおよ
そ１５話前後の単行本である。小説でいえ
ば、いわば短編集で、ある料理を素材にし
て集まった人々の生き様を一瞬切り取っ
て垣間見る、という設定である。
作者の安倍夜郎氏は、１９６３年生ま
れ。高知県四万十市出身。早稲田大学に
在漫画研究会に所属。卒業後は２０年近く
広告代理店ＣＭデイレクターとして勤務。
２００４年の４１歳の時に「山本耳かき店」
で遅咲き漫画家デビュー。漫画家に専念
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するため、退職し、２００６年から不定期で
「深夜食堂」の連載が小学館「ビックコミッ
クオリジナル」でスタート、じわじわと人気
を確保していく。２００９年にはドラマ化さ
れ、２０１０年には第５５回小学館漫画賞
一般部門向け部門、第３９回日本マンガ
協会賞大賞を受賞。（ＣｉｎｅｍａＧｅｎｅより）
新宿のゴールデン街の片隅の深夜食
堂で交錯する庶民の出会いと別れを描く。
不景気の年、２００５年以降の構想と執筆
と見え、全体に話も暗く、セリフや説明は
極力凝縮して描いており、分かりづらい。
主役のマスターは、左目に刀傷があり、
作者はゴルゴ１３を愛読した世代かも知れ
ない。 しかしゴルゴ１３とは違い絵は大胆
にデフォルメ・省略しており、漫研出にして
はお世辞にも上手いとは言えない。
この漫画を原作として、日本版のテレビ
と映画はどう料理したのか、一度見てみた
いと思った。 （２０１７/０７/３０）
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