きれいな花の写真

★とどのつまり

■復刻版
忘れえぬ猫たち


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  とどのつまり 作:笹渕忠和本文へジャンプ


第7話 禁煙の苦しみ
    

 


 今回は何度目の禁煙だろうか? これまで
「酒と煙草はいつでも止められる」とうそぶいてきたが、意志が弱いせいかほとんど成就したことがない。
 
 高校生の頃、大好きな英語の先生がいた。やせてがらがら、結核で右肺を切除したせいか、左手で黒板に英語を書いていた。その人差し指と中指はニコチンで黄土色に染まっていた。きっと相当なヘビースモーカーだったに違いない。ところがである。ある時からぶくぶくと太り始めた。訳を聞くと、「禁煙したのだ」と・・・

  禁煙すると口が寂しくなり、ついつい甘いも

のを食べるようになり、ご飯も美味しくなるから太るという症例を数々見聞している。この記憶がトラウマとなって、禁煙出来ない口実としていたのは間違いない。

 今回は、大手術(腸閉塞)をしたが、禁煙しようとは思わなかった。むしろイライラして、
点滴の期間が終わると、病院をこそっと抜け出し、セブンイレブンなどで、煙草を買って、店頭で吸ってきた。

 思えば、わが家の男達(親父、長兄、次兄)はみんな死んでしまったが、最後は3人とも胃腸か、肺の病気になり、入院中に酒も煙草も止めざるを得なかった。いずれ自分もそうなるに違いない。

 そう思い、9月の半ばから家族に黙って禁煙し始めた。朝起きた時とか、食後には無性に吸いたくなるが、飴玉をなめて我慢してい
る。ご飯も美味しく、このままでは手術したせいで減った体重が元に戻るかもしれないと思いつつ・・・         (2016/11/22)



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