きれいな花の写真

★とどのつまり Ⅲ

■復刻版
忘れえぬ猫たち


私のお気に入り

小説「猫踏んじゃったⅡ」

小説「猫踏んじゃった」

喜劇「猫じゃら行進曲」

小説「眠れない猫」
  とどのつまり Ⅳ 作:笹渕忠和本文へジャンプ


第52話 旅の終わりに 後編
    

 


  12月3日午前4時にNHKラジオ深夜
便「明日への言葉」を聞く。ゲストは沢木耕
太郎氏で「人生も旅も軽やかに」だった。

  彼の著書にはフィクションも数々あるの
だが、おじさんには「深夜特急1~5」(19
94年新潮社文庫版)に思いがある。
  
  これまで読んだ海外旅行ガイドとは全く
目線が違う。
作者自身が実際に外国に出かけ、異国の行く先々で感じた事をそのまま
綴った本である。

  文庫版・深夜特急1「香港・マカオ」の書
き出しは、「インドのデリーからイギリスのロ

 
ンドンまで乗合いバスで行ってみたい-。
ある日そう思い立った26歳の"私"は、仕
事をすべて投げ出して旅に出た」である。

  深夜特急三部作は
1986年の単行本
から始まったが、前号でも触れたように、
90年から始まる海外旅行ブームを先取り
しており、 当時、大ベストセラーとなった。

  この本は、観光業者の旅行ガイドとは
全く目的が違い、個人の紀行文のような記
述で、読者はその場に実際立ったような気
がする。

  サラリーマンにはそんな旅行は出来な
いと思いつつ、本の中なれど、不思議な感
動を味わう。一読に値する。
  
  さて、ラジオ深夜便の話に戻る。72歳
の彼の肉声?を初めて聞いたが、お歳に
似合わず若々しく、穏やかな語り口で、旅
行について気負う事なく淡々と語っていた。
             (2020/12/07)

  

   


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