きれいな花の写真

★とどのつまり Ⅱ

■復刻版
忘れえぬ猫たち


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  とどのつまり Ⅱ 作:笹渕忠和本文へジャンプ


43話 サンマが豊漁の頃
    

 


  9月24日の道新によれば、「道東沖サ
ンマ漁で主力の棒受け網漁が好調に推移
している・・・記録的不漁だった年の同時期
に比べ6割増えた」と報道している。
  道内だけではなく、東北各地の漁港でも
昨年より水揚げが増えているとか。

  そのせいか、地元根室では22、23日
根室さんま祭りを開いていたし、26、27日
には、道庁赤レンガ庁舎前で「まるごと根
室直送市」が開かれるという。

  近郊のスーパーでも活きのよい大型の
さんまが数多く並んでおり、今年もサンマが
食べられそうである。
 
  サンマを見ると、鴻之舞鉱山で過ごした
昭和30年頃を思いだす。秋には行商が北
見紋別や湧別で獲れたサンマを大量に持
ってやってくる。3輪トラックだったのか、馬
車だったのか、思いだせない。

  どこの家庭も大家族だから、木箱を何
箱も買い求める。当日は、どこの長屋の玄
関先でも七輪でサンマを焼いていた。鴻之
舞の谷間中、煙と匂いが立ち上り、むせか
えるほどであった。
  
  もちろん塩焼きだけではない。翌日は
醤油とショウガで煮物にしたり、写真右の
ように醤油などで下味をつけ、でんぷん粉
をまぶして油で揚げ、竜田揚げを作る。

  ホッケのようにすり身を作ることも出来
るが、イワシのようにすり身が青黒くなり、
好みが分かれるところである。
それでも余
る場合は冬用に塩漬けや糠漬けにする。
  今思うと、サンマが豊漁の古き良き時
代だった。       (2018/09/24)
   


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