おじさんの料理日記 酒の肴編「モンキーバナナの唐揚げ」で触れたとおり、バナナには苦い思い出があります。
あの頃、田舎ではバナナは簡単に手に入らなかったので、それ以来、冠婚葬祭で兄弟姉妹が集まると、すぐ上の姉に嫌味を言われました。食い物のうらみは怖いものです。
この話をある時、会社の5つ年下の後輩にしたところ、「先輩、それぐらいなら良いほうですよ、私なんか兄貴に鼻血が出るほど殴られましたからね」と言って笑います。
訳を聞くと、彼の家は北見の農家で、小学
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校のころ学校から帰ると、母親がいつもおやつを用意していたそうです。その日のおやつはサツマイモで、お皿に盛ってあったそうで
す。
母親は「半分はお兄ちゃんに残しておくの
だよ」と言って野良仕事にでかけたそうな。
彼はその時に我慢が出来ず兄貴の分も食
べてしまった。帰ってきた兄貴は訳を知って怒ること半端でなく、彼は半殺しの目に合ったとか・・・
「それでもう懲りたかい?」と聞くと、「なんもいくら殴られても蹴られても食べた方がいいもん」と笑っていました。
今なら信じられないでしょうが、それくらい当時の育ち盛りの子供たちは毎日毎日お腹を空かしていたのです。それに比べ、今の子供達は食べたいものを腹いっぱい食べて幸せとも言えますが、肥満や将来の成人病が気にかかります。
(2016/09/25)
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